設計の世界標準化が系列再編のトリガーに
主軸となる自動車部品は、自動車生産の減少で国内市場は横ばいで推移し、海外市場は新規販路開拓などで若干の伸びが見られました。ただ、ここ数年の海外増産基調に伴う設備投資の償却費や労務費増で収益は圧迫されています。直近では、日本の自動車メーカーの国内外の生産は堅調であるものの、円高が逆風となり部品メーカーが苦境に立たされるケースも発生しています。
また、自動車はトヨタのTNGAに代表されるように、車体のみならず部品も含めて設計の標準化がグローバルで進んでおり、それに伴い、受発注も世界の拠点間でリアルタイムに管理する体制に移行しつつあります。こうした流れが部品メーカーの資本や提携関係にも影響を与えることとなり、業界内の再編に向けたM&Aの動きも出始めています。
生産の自動化・省力化に対応できる設計者に光
業界では、アジアなどに生産拠点を置いて海外生産比率を上げる傾向が続いていますが、進出コストがかさんでいるため、製造コスト引き下げに目が向けられています。具体的には工場の自動化・省力化が求められており、生産技術に関する人材、自動機・省力化機械の設計者のニーズが高まっています。
また、リーマンショックから数年は、新卒を積極的に採用してこなかった時期があり、時を経て幹部候補不足の状況が発生しています。一方で、多様な業務を担当できる人材が重宝される傾向がでてきているようです。 工場長は、現場たたき上げより数字が読める人物が求められており、生産技術及び品質管理は「設備導入に5,000万円掛かったが、製品1個当たり8円の原価低減が可能になった。」など、明確な数字で生産改善が語れる人物を求める声が聞かれます。
金属製品業界(部品)の案件例
レイノスのスカウトは、企業の社長からの直々の依頼に基づくものです。
したがって原則、移籍交渉はクライアントである社長が直接行います。