大手は海外にシフト。国内は生き残りに向け再編が進む
少子高齢化から需要は頭打ち。メーカー各社は海外への投資にシフト、ヤクルトやキッコーマン、味の素など、営業利益の過半数が海外という大手メーカーも珍しくない状況です。国内ではメーカー・卸・小売ともに大手の寡占が進行、卸・小売は成長が見込める総菜関連(中食)に注力。大手商社は研究会を通して各メーカーを集め、ノウハウを蓄積している状況です。
また物流会社からの圧力により、商社・卸が得意先を選別する動きも見られます。直近では小売店がOEM営業に乗り出す例があり、一次産業との共同開発も見られます。消費者の嗜好は、変わらず「食の安全・安心」「健康・美容」。飲料業界は縮小するパイに競合がひしめく消耗戦の様相。業界では業務提携や資本提携など業界再編が加速しています。JTの飲料事業撤退とサントリーによるJTの飲料事業中核会社ジャパンビバレッジおよびブランドライセンス買収や、ビールメーカー4社の共同物流、キリンとコカコーラの業務提携による物流、原料調達の共通化模索などがそれで、今後も動きは加速するもよう。
海外展開に向けた即戦力を求める声
国内消費の落ち込みから、食品・飲食共に安心・安全でおいしい「日本ブランド」を武器に輸出や海外出店が意識され、求める人材にも変化が見られます。英会話スキルはもちろん、商品訴求・戦略、現地法人との折衝や人事採用など多岐にわたります。
営業なら英会話スキル、海外の地元商社と組んで小売業を開拓したなどの実績、新規の得意先開拓経験、業務用商材経験(バイヤーへの企画提案やODM営業などをイメージ)のある人物は大きな戦力となります。商品開発、マーケティング人材を求める声も多く、業界的に変化を好まない候補者が一般的な中、チャレンジ志向で情報収集能力に長けた人材に注目が集まります。
食品業界の案件例
レイノスのスカウトは、企業の社長からの直々の依頼に基づくものです。
したがって原則、移籍交渉はクライアントである社長が直接行います。