減損一巡。非資源分野への注目で業界地図変動
資源や素材などをメインに扱うことから始まった大手商社は、ここ十数年は、海外事業への投資やインフラ輸出など、時代によってその収益モデルを変化させながら存在感を示してきました。ところが近年は、世界最大の資源需要国である中国の経済成長の減速によって原油、金属の価格が下がり、2015年には三菱商事、三井物産という財閥系2社を中心に、大手商社は巨額の減損処理に追われました。現在、処理は一巡したものの、新興国の低迷や円高傾向が足を引っ張る構図が続いており、資源に頼らない新たな収益の柱が必要となっています。
そんな中注目されたのが、食料など非資源にシフトした伊藤忠商事で、2015年には三菱商事、三井物産とは対象的に業績を伸ばし、初めて業界トップに浮上し、業界地図を塗り替えたことが話題となりました。各社もそれに続き、化粧品、薬品、電子部品など新しい分野へ触手を伸ばしています。
マーケットを俯瞰でき、高い交渉能力を有する人材
商社の営業では、仕入先、顧客の両方に対してのアプローチが必要で、コミュニケーションスキルが高く交渉能力に長けた人物にスポットが当たっています。また、世界のマーケットの動きが大きく影響する業界であるため、経済知識があり、今後の動向を予期できる人物が求められています。したがって、目先の数字だけにとらわれず、大局でビジネスを見て冷静に物事を考える能力が必要との声も挙がっています。また、経営企画人材も求められています。マーケット分析と事業企画の経験があり、各支社の売り上げ管理、課題の把握、対策の立案など、PDCAを実行できる能力、地頭が良くプレゼンテーション能力がある人物に、白羽の矢が立っています。
卸売業界(商社含む)の案件例
レイノスのスカウトは、企業の社長からの直々の依頼に基づくものです。
したがって原則、移籍交渉はクライアントである社長が直接行います。